小学校受験のペーパーテストで、お子さんがつまずきやすい単元の一つに「つりあい」があります。
つりあいとは、シーソーや天秤を用いた問題です。
また、つりあいの問題といっても、種類はさまざまで単純に「重さ」を比べるものもあれば、「一対多対応」の考えなどをい用いるものがあります。
(「重さ比べ」のシーソー問題に関してはこちらの記事で詳しく解説しているため、気になる方はチェックしてみてくださいね!)
そのため、「つりあい問題」をお子さんに教えるにあたって、まずはどんな考え方が必要なのかを知る必要があります。
そこで今回は、「つりあい問題」の教え方やおすすめの問題集について、小学校受験講師の意見も踏まえて、わかりやすく解説していきます。
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目次
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つりあい問題で必要な4つの考え方
小学校受験の「つりあい問題」は、具体的に次のような問題があります。
【問題】
問題1:りんご2個はみかん何個でつりあうか
問題2:いちご9個はみかん何個でつりあうか
問題3:りんご1個はいちご何個でつりあうか
問題4:いちご12個はりんご何個でつりあうか
「つりあい問題」は、主に上記の4タイプの問題が出題されることが多いです。
また、問題1~問題4では、それぞれ用いる考え方が異なります。
では、問題の解き方について解説していきながら、それぞれの考え方について解説していきます。
問題1:りんご2個はみかん何個でつりあうか
「問題1:りんご2個はみかん何個か」では、掛け算の発想が必要になります。
問題では、以下のようにりんご1個に対してみかん2個が釣り合っています。
そのため、りんごが2個になったら、みかんの数も2倍にする必要になるため、答えは「4個」になります。
これは、「一対多対応」という考え方になります。
「一対多対応」問題には次のような問題もあります。
【問題】
車1台には、4個のタイヤがついています。では、車が3台あるとき、タイヤの数だけ◯を書きましょう。
答え:12個(3台×4個のタイヤ)
「一対多対応」は小学校受験のペーパーテストでよく出題される考え方の一つなので、しっかりとお子さんが身につけられるように教える必要があります。
問題2:いちご9個はみかん何個でつりあうか
「問題2:いちご9個はみかん何個でつりあうか」では、割り算の発想が必要になります。
問題では、以下のようにいちご3個に対してみかん1個が釣り合っています。
そのため、割り算の発想を用いて考えると、答えは「3個」となります。
これは「包含除(ホウガンジョ)」という考え方になります。
これも、割り算の基礎となる考え方で、小学校受験で必要になることが多いです。
そのため、しっかりとお子さんに身につけさせるようにしましょう。
問題3:りんご1個はいちご何個でつりあうか
「問題3:りんご1個はいちご何個でつりあうか」では、「置き換え」の発想が必要になります。
問題では、以下のようにりんご1個とみかん2個がつりあっていて、みかん1個といちご3個がつりあっています。
つまり、みかん1個につき、いちご3個でつりあうということですから、りんご1個につきいちご6個(みかん2個分)でつりあうということになります。
これは、「一対多対応」とみかんといちごの「置き換え」の発想が必要になる問題です。
問題4:いちご12個はりんご何個でつりあうか
「問題4:いちご12個はりんご何個でつりあうか」では、”逆から考える力”が必要になります。
この問題ではまず、いちご12個とみかんが何個つりあうのか考える必要があります。
これは、問題2でご紹介した「包含除」という考え方を使えば、みかんが4個でつりあうことがわかります。
みかんの個数が出たら、今度はみかんとりんごを同じように「包含除」を用いて、りんごの数を考えます。
そうすると、りんご1個とみかん2個がつりあうわけですから、みかん4個に対してりんごが2個でつりあうことになります。
ゆえに、答えは「2個」になります。
つりあい問題のなかでは、特に問題3と問題4が難しく、お子さんたちがつまづきやすい問題となっています。
ですので、つりあい問題は最終的にこれらの問題に対応できるように教えていく必要があります。
「つり合い」を教える時のポイントとコツ
「つり合い」の問題を解く上で特に必要になる考え方は、次の3つです。
①重い・軽いの概念
②シーソーの仕組みの理解
②置き換えの考え方
このように、つり合いの問題を確実に解けるようには複数の考え方が必要です。
そのため、いきなり試験に出てくるようなつり合いの問題を解かせるのではなく、しっかりと段階を踏んで考え方や解き方を教えていく必要があります。
これを踏まえると、つり合いの問題を教える時のポイントやコツは以下の通りになります。
①重い・軽いの概念を教える
②シーソーの仕組みを理解させる
③置き換えの発想を習得させる
④簡単な「つり合い」の問題から解かせる
では、①~④について、それぞれもう少し詳しく解説していきます。
①重い・軽いの概念を教える
まず1つ目は、「重い・軽い」の概念です。
つりあいでは、「つり合っている=同じ重さである」ということを教えなければなりません。
そのためには、まず「重い・軽い」の概念の概念をしっかりと教える必要があります。
大人からしたら当たり前の知識ですが、いまいち「重い」「軽い」の概念をしっかりと理解していないまま、つりあいや重さ比べの問題に取り組んでいるお子さんは多いです。
そのため、まずは、「重い・軽い」の概念をしっかりと理解してもらうようにしましょう。
方法は簡単です。
一番手っ取り早いのは、重さが明らかにちがう2つのものを、お子さんに持たせて、実際に体感させる方法です。
このとき、片方には軽い物を、もう片方は、片手で持つのがやや大変な重めの物を持たせましょう。
(お家にある物で、危険がないものを選びましょう。)
そして、それをもたせて、「重い・軽い」という表現とその意味を説明してあげましょう。
②シーソーの仕組みを理解させる
2つ目は「シーソーの仕組み」です。
具体的には次の3つをしっかりと理解させる必要があります。
・左右に乗せた物によって傾きが変わる
・重いほうが下にさがる(軽いほうが上にあがる)
・つり合っている場合は水平に保たれる
つり合いや重さ比べなどの問題は、シーソーの絵が用いられていることがほとんどです。
そのため、シーソーがどんなものか教えるとともに、その仕組みもしっかりと理解させる必要があります。
シーソーの仕組みを知る最も簡単な方法は、シーソーが設置されている公園に行って、親子で実際に使ってみることです。
そうすれば、親子で体重差がありますし、楽しみながらシーソーの仕組みを学ぶことができます。
また、2,000円前後で購入できるシーソーの知育玩具を使って教えるのもおすすめです。
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③置き換えの発想を習得させる
①と②を教えたら、次は「置き換えの発想」を教えてあげましょう。
置き換えの発想とは、次のような「置き換え」だけを問う問題でトレーニングすることができます。
このような「置き換え」の問題と、小学校受験で出題される「つり合い」の問題は、本質的な考え方が同じです。
そのため、いきなり「つり合い」問題を解かせるのではなく、その前に「置き換え」の発想を学習しておくことで、「つり合い」の問題をスムーズに解くことができるケースが多いです。
そのため、いきなりつり合いの問題を解かせるのではなく、まずは「置き換え」の問題を解かせることをおすすめします。
④簡単な「つり合い」の問題から解かせる
①~③ができたら、次に実際の「つり合い」の問題を解かせましょう。
ただ、いきなり難しい問題を解かせると混乱してしまう可能性が高いため、まずは以下のような易しいレベルの問題を解かせましょう。
このような簡単なレベルの問題から解かせることで、自信をつけさせることができます。
そうすれば、応用問題や実際の受験レベルの問題にも取り組みやすくなります。
そのため、最初は簡単な問題から解かせて、徐々に問題のレベルを上げていくようにしましょう。
そして、それができるようになったら、徐々に問題のレベルをあげていき、最終的に入試問題レベルの問題を解かせるのがポイントです。
「つりあい」のおすすめ問題集
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『小学校受験三つ星ドリル』の「置き換え 基礎・応用編」では、置き換えの発想を初めて学ぶお子さんに合わせたレベル~受験に対応できるレベルの問題を含んでいます。
そのため、「置き換え」の発想を家庭で学習したいお子さんにおすすめです。
そのため、まず簡単なレベルから始めたい方は、ぜひこちらのドリルを活用してみてくださいね!
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小学校受験三つ星ドリル「置き換え 基礎・応用編」
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小学校受験三つ星ガイドのオリジナル家庭学習用ドリル『小学校受験三つ星ドリル』の「つりあい 基礎・応用編」では、初めて「つりあい」の問題に取り組むお子さんに合わせたレベル~受験に対応できるレベルの問題を含んでいます。
そのため、「つりあい」の問題を家庭で対策したいお子さんにおすすめです。
【商品名】
小学校受験三つ星ドリル「つりあい 基礎・応用編」
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880円(税込)
【形式】
PDFデータ(DL形式)
さいごに
今回は、「つりあい問題」の教え方やおすすめの問題集について、小学校受験講師の意見も踏まえて、わかりやすく解説していきました。
つりあい問題は、小学校受験を受けるお子さんがつまづきやすい単元のひとつです。
そのため、時間をかけて、丁寧に対策していく必要があります。
また、つりあい問題は、今回解説してきたように、「一対多対応」「包含除」「置き換え」などの考え方が必要です。
これらは、小学校入学後に習う掛け算や割り算の基礎となる考え方でもあります。
加えて、これらの考え方や単元は、幼児期のお子さんが理解するのには時間がかかります。
そのため、今回解説したことを参考に、丁寧に教えていってあげてくださいね!
また、つりあい問題と似た問題のひとつに「シーソー問題(重さ比べ)」があります。
「シーソー問題(重さ比べ)」の対策方法などに関しては以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもあわせてチェックしてみてくださいね!
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