私立小学校でトップクラスの人気を誇る慶應義塾幼稚舎。
昨年の2020年度入学試験の志願者は、男子が975名、女子が615名の計1,590名でした。
この数字だけ見ても、慶應義塾幼稚舎は受験者の間で人気があることがおわかりいただけると思います。
ここでは、慶應義塾幼稚舎の最新の入試情報や問題傾向、入試対策のポイントについて解説していきます。
この度、小学校受験三つ星ガイド公式インスタグラムを開設しました。
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目次
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それぞれ、サンプルページをご用意しておりますので、ぜひ一度ご覧くださいね!
【最新】慶應義塾幼稚舎の入試情報
慶應義塾幼稚舎の最新の入試情報に関しては、公式HPにて、次のように記されています。
【慶應義塾幼稚舎からのメッセージ】
幼稚舎の入学試験は、様々な活動を通じて子どもたちのありのままの姿を見るものですから、入学試験のために特別な準備は必要ありません。
【入学試験の実施日】
2020年11月1日(日)~ 10日(火)
【実施の詳細】
実施の詳細については「2021年度1年生入学試験募集要項」にて説明。
「募集要項」は、2020年9月3日(木)より9月30日(水)まで、幼稚舎および慶應義塾大学三田キャンパス正門警備室にて、一部1,000円で販売。
販売時間および注意事項はこちらを参照してください。
【入試方法】
試験をでは、男女・月齢によってグループに分けられて、行われます。
1グループおよそ20人前後のことが多いです。
※今年度はコロナの影響があるため変更の可能性が高いと考えられます。
今年度の学校説明会の日程
7月4日(土)・5日(日)に開催を予定していた学校説明会は、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し中止になりました。
慶應義塾幼稚舎の入試問題の特徴
慶應義塾幼稚舎は、他の私立小学校とちがって、入試問題の形式や内容が少し特殊になっています。
そのため、まずは慶應義塾幼稚舎の入試問題の大きな特徴について確認しておきましょう。
慶應義塾幼稚舎の入試問題の特徴は主に次の3つです。
①ペーパーテストがない
②「運動 / 行動観察 / 絵画・制作」が中心
③ 「考える力・想像力・技術力」などが必要
では、①~③について、それぞれもう少し詳しく見ていきましょう。
①ペーパーテストがない
慶應義塾幼稚舎では、ペーパーテストは出題されません。
これはかなり大きな特徴のひとつです。
ほとんどの私立・国立小学校では、ペーパーテストが出題され、そこで基礎的な思考力や知識などが問われます。
ですが、慶應義塾幼稚舎では、ペーパーテストで思考力や知識を問うという形式を採用していません。
これは、この学校の創設者である福沢諭吉の
「先ず獣身を成して後 人心を養え」
という考えに基づいたものだと考えられます。
この意味は簡単に言えば、先に体を鍛えることが大事で、それから心を養いなさいということです。
つまり、試験では、幼少期に適切な遊びや運動を通じて基礎的な身体能力やそれに伴った思考力を身につけているかを1番に重視していると考えられます。
そういった創設者の考えのもと、慶應義塾幼稚舎の小学校受験では、ペーパーテストでお子さんの力をみるのではなく、次にご紹介する「運動テスト」や「行動観察」、「絵画・制作」を通して判断する試験を採用しています。
②「運動 / 行動観察 / 絵画・制作」が中心
慶應義塾幼稚舎の入試問題は、主に、
●運動テスト
●行動観察
●絵画・制作
の3つが中心になっています。
運動テストでは、ケンケンやスキップなど単純な動きから、ボールを使った課題などが出題されやすい傾向にあります。
また、指先の動きなど「巧緻性」を問う課題も出されやすいです。
行動観察では、主に集団行動が採用され、チーム対抗の形で課題をおこないます。
過去に、「ボール運び」や「宝探し」、「◯✕ゲーム(または、それに似たゲーム)」などの課題が出されました。
このように、集団行動では頭を使うゲームが用いられる傾向にあります。
絵画・制作の課題では、昔話などの童話の基礎知識を問う課題のほかに、試験官によってテーマが与えられ、それに従って自分で絵を描く課題や説明を聞いて簡単な作品を制作する課題が出されます。
これには、想像力と創造性が必要になります。
また、作業中に試験官の先生から質問されることも多く、自分の作品に対して適切に説明できるかチェックされるのも特徴のひとつです。
さらに、一定の描画力や制作技術があるかなども見られており、
③ 「考える力・想像力・技術力」などが必要
慶應義塾幼稚舎では、ペーパーテストがないため、思考力や知識はあまり必要ないと思う方も多いですが、そんなことはありません。
たしかに、ペーパーテストのように、正解ありきの思考力や知識は他の私立小学校に比べるとあまり重視されていません。
ただ、運動テストでは、基礎的な運動能力に加えて、指示を覚えてそれ通りに課題をクリアする力が求められます。
つまり、「指示を理解して、それを記憶し、実行する力」です。
これには、聞く力や理解する力、短期記憶の力が必要です。
また、行動観察のチーム対抗戦では、先程もご紹介したように、いわゆる「頭を使うゲーム」が用いられやすいです。
さらに、チームで取り組むため、はじめてその日に出会った他の子どもと話し合い、考えを共有し、それを実行することが必要になります。
そうなると、「考える力」はもちろん、協調性やコミュニケーション能力なども必要となります。
絵画・制作のテストでは、試験官からテーマが与えられますが、決まった答えはありません。
(例えば、「あなたが困った時の絵を描いてください」「あなたの宝物を描いてください」などの課題が出されます。)
そのため、お子さんが自分で想像して、創造性を使って、作品をつくることが求められます。
さらに、作業の途中に試験官から、「これは何ですか?」など質問されることもあるので、それに対してしっかりと答える「プレゼン力」も求められます。
ですので、ペーパーテストはないものの、今注目されている非認知能力や「生き抜く力」が求められる入試問題と言えます。
2019年度の入試問題分析
ここでは、実際に慶應義塾幼稚舎の2019年度の入試でどんな問題が出題されたかご紹介していきます。
※日程や時間帯によって課題は異なるので、あくまで大まかな目安として参考になさってみてください。
【運動テスト】
1.簡単な準備体操
・ケンケン
・左右前後ジャンプ
・指の屈伸
親指と人差し指を使って「オッケー」の形を作ったり、きつねを作ったりなど指の動きをチェック。
・かかしバランス/飛行機バランス
2.指示行動
「走る」→「コーンを回る」→「スキップ」など、試験管の指示に沿ってコースをゴールする。
【行動観察】
1.ボール運び
用意された道具を使って、一方のビニールプールに入ったボールをもう一方のビニールプールへ運ぶ課題。
2.玉入れ
1のボール運びで移したボールを2mほど先にあるカゴに投げ入れる課題。
3.ドンジャンケン
1回目は通常のドンジャンケンをおこない、2回目は、試験官が出す「札」によって変わる約束を守りながら実行する課題。
例)◯の札の場合
→ジャンケンに勝った受験者が先に進んで、負けた受験者は降りる、など
4.ビンゴゲーム
2チーム対抗で、ボールがおけるコーンに順番にボールを置いていき、先にボールを3つ並べられたチームの勝ちという課題
5.マット移りゲーム
大きさの違うジョイントマット系10枚を使って、約束に従いながらゴールまで進む課題。
【絵画・制作】
1.黒いヒモを用いた想像画
画用紙に黒いヒモを落として、何の形に見えるか考える課題。
※受験者がひらめくまで何度でもヒモを落とせます。
2.「魔法の楽器」の制作と絵画
試験官の説明を聞いて、紙コップ×2、鈴、ガラスビーズ、画用紙、セロハンテープ、クレヨンを使って制作。
その後、「魔法ガラスを鳴らすと願い事が叶います。どんな願い事を叶えたいか、絵を描いてください」などの指示が出されるため、質問に沿って描画。
3.粘土を用いた制作・想像画
桃太郎などある昔話のクイズが出された後、「昔話のなかで何になりたいか考えて、持っていきたいものを粘土で作ってください」などの課題が出される。
さらに、その後、「そのお話の好きなところを自分も入れて絵に描いてください」などの想像画の指示が出される。
4.困っているときの絵の描画
試験官の先生がベッドの下におばけがいて困った話をし、その後、「自分の困っている時の絵を描いてください」と指示が出される。
5.宝物に関する描画
お話を聞いて、登場した宝物について質問されるので、それを描画。その後、自分の宝物の絵を描いてくださいと支持されるので、続けて画用紙に描く。
さいごに子供同士で、描いた絵について質問し合う。
6.鏡の制作と想像画
発泡スチロールの台紙、ミラーシート、線が描かれた画用紙、クレヨン、鉛筆を使って、指示にしたがって、鏡を制作。
その後、鏡を見て、自分の顔を描き、その周りには好きな物や人をクレヨンで描くように指示が出される。
7.粘土によるロボット制作・想像画
導入話として、プロペラがついた帽子を被った先生が、「帽子が飛んでいっちゃった。先生が落ちないように、先生を助けるロボットを粘土でつくってください」という趣旨の課題が出される。
その後、そのロボットが先生を助けているところを絵に描くように指示が出される。
試験内容ごとの対策ポイント
ここまで、慶應義塾幼稚舎の入試問題の特徴や過去の出題例などについてご紹介してきました。
最後に、試験内容ごとの対策ポイントをご紹介します。
慶應義塾幼稚舎の試験では、主に以下の3つの試験がメインとなっています。
1.運動テスト
2.行動観察
3.絵画・制作
では、過去の出題例なども踏まえながら、それぞれの対策ポイントやコツについて詳しく見ていきましょう。
1.運動テスト
慶應義塾幼稚舎の運動テストでは、高度な運動能力は求められません。
例年、準備体操や整理体操などから始まり、指示行動の課題に移ります。
近年、運動テストにおいては以下のような動きを求めるカヂあが多く出題されています。
・走る
・スキップ
・ケンケン
・ボール入れ(玉入れ)
・かかし立ちなどのバランス種目
そのため、上記のような基礎的な運動種目はしっかりと対策しておくようにしましょう。
また、過去に、跳び箱や平均台などの課題が出されたこともあるので、このような課題にも対応できるよう準備しておくようにしましょう。
2.行動観察
行動観察では、繰り返しになりますが、「考える力」を必要とする集団ゲームが用いられる傾向にあります。
先程ご紹介したような、「ボール運び」や「宝探し」、「◯✕ゲーム(または、それに似たゲーム)」など、ただ試験官の指示を聞くだけではなく、自分たちで考えなければならない課題です。
また、チーム対抗でおこなう課題もあるので、しっかりとチームメンバーとコミュニケーションを取り、協力していく必要があります。
そのため、もちろん、保育園や幼稚園などの集団遊びなどで対策することも大切ですが、それだけではなく、公園などに行って、その日にあった子供たちと一緒に遊ぶ経験を積ませることも大切です。
また、チーム戦では、自分だけで何事も決められるわけではありません。
ですので、自分の意見を言う力だけでなく、他の子どもの声に耳を傾けたり、話し合ったりする場を積極的に作ってあげることも意識するようにしましょう。
3.絵画・制作
慶應義塾幼稚舎の絵画制作では、次の力が求められます。
・想像力
・創造性
・一定の描画力や製作技術
まず、過去に出題された問題でも解説したように、想像力や創造性を求められる課題が頻繁に出されます。
特に、試験官から提示されたテーマに応じて、想像する力が必要です。
さらに、それらの力を使って、絵を描いたり、粘土で作る創造性も必要です。
また、、絵を描いたり、制作をするにあたって、一定の描画力や制作技術(折る、貼る、切るなど)も求められます。
加えて、絵画や制作は慶應義塾幼稚舎の試験の大きな特徴のひとつです。
そのため、早いうちから絵を描いたり、塗り絵をしたり、工作をしたりすることが後々対策する際に役立ちます。
さいごに
慶應義塾幼稚舎の最新の入試情報や問題傾向、入試対策のポイントについて解説してきました。
慶應義塾幼稚舎は、ペーパーテストはありませんが、正解のない課題が出題されるので、「考える力」や「創造性」「創造性」などが求められます。
さらに、基礎的な運動能力や協調性、コミュニケーション能力はもちろん、課題に粘り強く取り組む力なども必要になってきます。
そのため、ペーパーテストがないからといって、決して手を抜ける試験内容にはなっていないので誤解しないようにしましょう。
ぜひ、慶應義塾幼稚舎を検討している方は、今回解説したことを参考になさってみてくださいね!
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