よく、小学校受験の対策を進めている保護者の方々から、
「テレビはどれくらい見せてもいいですか?」
「テレビは小学校受験に良い影響を与えますか?」
というご質問が寄せられます。
基本的に、小学校受験の対策にテレビは必要ありません。
そのため、勉強でテレビを用いる機会はほとんどないでしょう。
ただ、テレビが大好きなお子さんは多いですよね。
それに、お子さんにも休憩や息抜きが必要ですから、テレビを一切禁止にするのはさすがに心が痛むという保護者の方もいらっしゃると思います。
もちろん、テレビを一切禁止にする必要はありません。
ですが、幼児期のお子さんにテレビを見せすぎると、悪影響をもたらすこと十分考えられます。
そのため、もし見せるのであれば、お子さんと話し合いながらルールを決めて、それを守りながら見せる必要があります。
そこで今回は、小学校受験におけるテレビとの付き合い方や見せ方などについて、研究論文なども踏まえて解説していきます。
目次
小学校受験三つ星ガイドでは、オリジナル教材も作成・販売しております。
お父様、お母様から大変ご好評の教材として、願書作成に必須の『合格する「志望理由の書き方」』や面接対策に役立つ『合格する親の面接対策(400問以上収録)』、『合格する子どもの面接対策(全100問収録)』などがあります。
また、単元別シリーズである『小学校受験三つ星ドリル』は、分野別の家庭学習用ドリルで、各単元ごとに30問収録しています。
三つ星ドリルは、イラストも豊富で、基礎的な問題から入試レベルの問題まで用意しているため、特定の単元を強化をしたい方、苦手単元を対策したい方にピッタリです。
さらに、本商品はすべてダウンロード形式のデジタルコンテンツ(PDFデータ)となっておりますので、印刷すれば何度でも使えるほかに、カラーでもモノクロでも使用できます。
それぞれ、サンプルページをご用意しておりますので、ぜひ一度ご覧くださいね!
テレビが乳幼児期の子どもにもたらす悪影響
まずは、意外みなさんが知らないテレビの悪影響について簡単にご紹介します。
現在までの研究から、乳幼児期のお子さんにテレビを見せすぎると、次のような悪影響がもたらされることがわかっています。
①睡眠不足・睡眠障害
②言葉の発達の遅れ
③親子のコミュニケーションの減少
④学びの機会損失
⑤攻撃的・暴力的になりやすくなる
【参考】【テレビが赤ちゃんに与える5つの影響】研究論文を含めてわかりやすく解説!|IKUNOTE
※参考文献などは上記の記事の最下部にあります。
これらの影響は小学校受験を目指すにあたってもよくありません。
例えば、テレビを夜寝る前に長時間見せると、睡眠の質が悪くなります。
すると、当然翌朝の目覚めも悪くなり、その日のパフォーマンスが低下します。
そうなると、勉強をするときの集中力などにもよくない影響を与えると考えられます。
また、テレビを見せすぎることで親子のコミュニケーションを取る時間や対策の時間が減ってしまったら、それは小学校受験をするにあたって致命的なダメージになります。
他にも、暴力シーンを含むテレビを多く見せると攻撃的になりやすいので、行動観察や集団行動の課題において好ましくない振る舞いをするリスクが高くなります。
このように、テレビを見せすぎることで、直接的にも間接的にも小学校受験に悪影響をもたらすリスクがありますので、まずはそれを理解しましょう。
テレビはどのくらいの時間見せていいの?
テレビが乳幼児期のお子さんにもたらす悪影響を理解していただいた上で、次に「テレビの視聴時間」について解説していきます。
米国小児科学会では、テレビの視聴時間について、次のように推奨しています。
◉18か月(1歳半)未満の子供は、ビデオチャット以外の画面メディアの使用を避ける。
※ビデオチャットなど、双方向でコミュニケーションを取れるツールは使用しても大丈夫です。
◉18〜24か月(1歳半~2歳)の子供を持つ親は、教育的要素を含んだ高品質な番組を選ぶ。
※暴力的コンテンツを含む内容や大人向けのコンテンツは避ける。
※テレビを見せるときは、親御さんは子供たちと一緒にそれを見て、子ども自身が見ている内容を理解できるようにサポートする必要があります。
◉2歳〜5歳までのお子さんは、テレビをはじめ、メディアの使用を1日1時間に制限すること、そして、教育的要素を含む高品質な番組を選ぶようにしましょう。
※テレビを見せるときは、親御さんは子供たちと一緒にそれを見て、子ども自身が見ている内容を理解できるようにサポートする必要があります
※テレビで見た内容を現実世界に当てはめて、子どもの理解を促すことも大切です。
例)色について学ぶ番組内容
→「お家のなかで赤色の物をいっしょに探してみよう」など語りかけ、テレビで学んだことの理解をより促す働きかけをするなど。
◉6歳以上の子供については、テレビをはじめとしたメディアの使用に費やす時間と、使用するメディアの種類に一貫した制限を設け、それらのメディアが十分な睡眠や運動、遊びなど健康に必要不可欠な行動に取って代わらないように注意する必要がある。
【参考】
American Academy of Pediatrics Announces New Recommendations for Children’s Media Use
上記のことからもわかるように、基本的に幼児期のお子さんはテレビを見せるにしても1日1時間にとどめておくようにしましょう。
また、一気に1時間見せるというよりは、テレビを見せる回数を1日2〜3回に分けて、1回の視聴時間を20〜30分になるように調整しましょう。
そうすることで、勉強の息抜きにもなってちょうど良いと思います。
Youtubeなどもテレビと基本的に同じ
最近では、スマホやタブレットが普及したことからテレビより、Youtubeなどの動画配信メディアを利用するご家庭が増えています。
ですが、基本的にスマホやタブレットでの動画の視聴もテレビと同じですので注意しましょう。
むしろ、スマホやタブレットでの動画視聴は、テレビより悪影響をもたらす可能性が指摘されています。
実際、ある研究で、テレビ画面とタブレットのどちらでコンテンツを見せるほうが、子どもの睡眠に大きな悪影響を与えるか調査した結果、テレビよりも、タブレットで見るほうが睡眠を妨げることがわかりました(Cheung et 2017)。
Cheung CH, Bedford R, Saez De Urabain IR, Karmiloff-Smith A, Smith TJ. 2017. Daily touchscreen use in infants and toddlers is associated with reduced sleep and delayed sleep onset. Sci Rep. 7:46104.
そのため、スマホやタブレットで見せるのであれば、なるべく大きな画面のテレビで見せることをおすすめします。
親子でルールを決めることが大事!
ここまで解説してきたように、何も考えないでお子さんにテレビを見せると、小学校受験に悪影響をもたらす危険があります。
そのため、親子でしっかりと話し合って、ルールを決めることが大事です。
また、ルールを決める上で、ひとつ守ってほしいことは「1日の視聴時間は1時間以内」ということです。
これをお子さんが守れないようであれば、テレビは見せないことをおすすめします。
もし、その条件をお子さんが理解してくれたら、親子で話し合ってルールを決めるようにしましょう。
取り決め事項に関しては、ご家庭ごとにそれぞれライフスタイルがあるため異なりますが、主に次ような事項をルールに盛り込むことをおすすめします。
◉1回のテレビの視聴時間
◉就寝前の1時間前はテレビ禁止
※睡眠に悪影響をもたらす可能性が高いため。
◉テレビを見るための条件やペナルティ
例)集中して勉強をやらなければその日はテレビを禁止するなど
◉テレビ番組の内容の制限
例)グロテスクなシーンを含む内容や大人向け番組の禁止など
もし、どんなルールを決めたらいいかわからないようでしたら、上記の内容を参考にしてみてくださいね。
また、ルールを決めてもそれを守れないと意味がありません。
そのため、親子で話し合って決めたルールは、どんなときも徹底して守ることを意識しましょう。
テレビのせいで勉強が無駄にならないように!
今回は小学校受験におけるテレビとの付き合い方や見せ方などについて、研究論文なども踏まえて解説してきました。
どんなに一生懸命小学校受験の勉強をしても、何も考えずにテレビを見せると、その努力が水の泡になってしまうことがあります。
ただ、だからといって一切禁止にする必要はありません。
もし、好きなテレビ番組があるのであれば、それはお子さんの楽しみのひとつです。
その楽しみを全部奪ってしまったら、お子さんの勉強のモチベーションが下がってしまうこともあります。
大事なのは「テレビを禁止すること」ではなく、「テレビと上手に付き合うこと」です。
そのため、今回解説したことを参考に、ぜひテレビの見せ方を見直してみてくださいね!
小学校受験三つ星ガイドでは、オリジナル教材も作成・販売しております。
お父様、お母様から大変ご好評の教材として、願書作成に必須の『合格する「志望理由の書き方」』や面接対策に役立つ『合格する親の面接対策(400問以上収録)』、『合格する子どもの面接対策(全100問収録)』などがあります。
また、単元別シリーズである『小学校受験三つ星ドリル』は、分野別の家庭学習用ドリルで、各単元ごとに30問収録しています。
三つ星ドリルは、イラストも豊富で、基礎的な問題から入試レベルの問題まで用意しているため、特定の単元を強化をしたい方、苦手単元を対策したい方にピッタリです。
さらに、本商品はすべてダウンロード形式のデジタルコンテンツ(PDFデータ)となっておりますので、印刷すれば何度でも使えるほかに、カラーでもモノクロでも使用できます。
それぞれ、サンプルページをご用意しておりますので、ぜひ一度ご覧くださいね!