「年長の夏休みはどんなふうに過ごせばいいですか?」
「年長の夏休みから過去問は解き始めたほうが良いですか?」
年長の夏休みは、一年の中で最も集中してお受験対策をする期間と言えます。
そのため、この夏休みを有意義に過ごすことができれば、お子さんはグンと伸びます。
ただ、具体的に、どんなことをに気をつけて、どんな内容を勉强するといいのか、わからないという方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、年長の夏休みの過ごし方や勉强をするにあたってのポイント、1日の勉強時間・スケジュールについて、小学校受験講師の意見も踏まえて、わかりやすく解説していきます。
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目次


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夏休みで子どもに必ず身につけさせること
まず、最初に年長のお子さんに夏休みを通じて、必ず身につけさせてほしいことを解説していきます。
それは次の3つです。
①自立すること
②満点を取る意識の強化
③応用問題の特訓
夏休みの全体的な目標は上記の3つになります。
7~8月の間にこの3つのことをできるようになっていないと、9月10月の過去問特訓時期にスムーズに移行することができません。
また、この3つの目標は夏休みだからこそできることでもあります。
では、①~③について、それぞれもう少し詳しく見ていきましょう。
①自立すること
夏休みを通して、一番身につけてほしいのは「自立」です。
自立とは、簡単に言うと「自分で考えて、自分で行動する力」です。
幼児期のお子さんは、基本的にお母さんが何かと面倒を見てあげることが多いと思います。
例えば、朝の支度や保育園・幼稚園の送迎など、基本的にお母さんがサポートしてあげたり、やってあげたりすることが多いですよね。
また、勉强においても、基本的にお母さんが横について教えてあげることが多いと思います。
ただ、本番の試験では、お子さんに近くにお母さんがいてあげることはできません。
そのため、お子さんが試験当日に実力を100%発揮できるようにするためには、お母さんが近くにいなくても、自分で考え、自分で行動できるようにならなければなりません。
そのために必要なのが「自立」です。
そして、自立させるのに夏休みはもってこいのタイミングです。
まず、普段の生活から、次のことは必ず自分でやらせるようにしましょう。
・自分で朝起きる
→9時~9時半など早めに寝る習慣をつけて、自然と7時くらいに自分で起きられるようになるのがベストです。
・お着替え
→お着替えは、年長であれば、自分で洋服を選ばせて、着るように指示しましょう。その日の温度や予定を自分なりに考えて、洋服を選ばせることが大切です。
・ご飯の用意や片付け
→ご飯を用意したら、テーブルまでは自分で運ばせましょう。また、食べるときはテレビを消して「いただきます」ときちんと言ってから食べ始めること、そして、なるべく箸を使わせるのも大切です。そして、食べ終わったら、「ごちそうさまでした」と言って、自分で器をキッチンまで持って行かせるようにしましょう。
・勉强セットの用意や片付け
→勉强セットは、道具箱などを用意して、そこにまとめるようにしましょう。そして、勉强するときには、そのセットを自分で持ってくるように言いましょう。実際、道具箱にきれいに文房具などをしまう課題も某私立小学校で出されているので、しっかりとやらせるようにしましょう。
・おもちゃなどの片付け
→休憩時間などでおもちゃを使って遊んだ際には、必ず自分で片付けるように指示しましょう。
・移動時は自分の荷物は自分でもたせる
→幼児教室や模試などに行くときは、お子さんに必要な荷物は手提げなどにまとめて、それを自分で持つように言いましょう。
・お風呂
→お母さんと一緒に入ることはOKですが、体や頭は自分で洗うように指示しましょう。
・歯磨き
→歯磨きもまず最初は自分で磨かせて、最後にお母さんやお父さんがチェックしてあげましょう。
まずは、これらのことを自分でやらせることが大切です。
上記のうち、既に自分でやらせているものがあれば、そのまま継続して、まだやらせていないものがあれば夏休みに入ってからやらせるようにしましょう。
また、家庭学習で勉强を進めている場合は、常に横にいるのではなくて、ひとりで集中してやらせるように意識することも大切です。
幼児教室などの場合であれば、一度預ければ、その間は親が近くにいないため、他の子どもたちや先生と関わる中で、自然と自分で考えて自分で次の行動に移ります。
ただ、家庭学習メインでやっている場合は、どうしても親が勉强の指示をする必要がありますし、他のお友達もいません。
そのため、お子さんもお母さんの指示を待ちやすくなります。
ですので、複数枚のプリントを用意して、最初に指示をした上で一度席を立つなどして、自分ひとりで勉強させる時間を作ることも大切です。
このような工夫をして、夏休みの間に自分で考えて、行動する力を身につけさせるようにしましょう。
②満点を取る意識の強化
2つ目は、満点を取る意識を強化することです。
ペーパーテストにおいて、何割くらいが合格のボーダーラインなのか考えたとき、中学受験や高校受験を踏まえると「6割~7割くらい」をイメージする方が多いと思います。
ですが、実際はもっと厳しく、某幼児教室の先生方の情報だと、「8割~9割以上」、学校によっては「ほぼ満点」が求められるそうです。
女子最難関の私立小学校などは、ペーパーテストにおいてほぼ満点のお子さんが多いという話もよく耳にします。
もちろん、これは学校側から公式に発表されていないので、あくまで「憶測の範囲」になります。
ただ、幼児教室の先生方のコメントによれば、特に難関私立小などを受験した子どもは、受験後にペーパーテストの感想を聞くと、せいぜい1~2問間違えた程度のことが多いようです。
そのため、もちろん学校によって異なると思いますが、ペーパーテストのひとつのボーダーラインは「8割~9割以上」、難関私立小やペーパーテストが比較的簡単な学校では、ほぼ満点が求められると考えてもよいでしょう。
そうなると、ちょっとしたミスをしたり、本来なら解ける問題を間違えてしまったりするのは命取りになります。
とはいえ、対策をはじめて間もないときから、厳しくしすぎると、問題と解くのに恐怖を感じたり、勉強嫌いになってしまったりするリスクがあります。
そのため、年長の夏休みから、満点を取る意識を少しずつ高めていくようにしましょう。
③応用問題の特訓
3つ目は、応用問題の特訓です。
夏休みは、過去問を意識して、応用問題の特訓をしっかりとするようにしましょう。
夏休みが終わって、9月に入ったら、過去問をどんどん解いていく期間になります。
そのため、夏休みの時期に各単元の基礎~応用まで解けるようになることが大切です。
市販の問題集などでいえば、「基礎編」ではなく「応用編」にある問題レベルということになります。
応用問題のなかには、とても難しい問題などもありますが、夏休みのうちにしっかりと解いて、練習しておくようにしましょう。
年長の夏休みの1日の勉強時間は?
年長の夏休みの過ごし方について、保護者の方々から、
「1日何時間くらい勉强したほうがいいですか?」
という質問も寄せられます。
1日の勉強時間は、各ご家庭のライフスタイルや幼児教室に通っているかどうかによっても異なるため、一概に答えることはできません。
ですが、目安はあります。
例えば、幼児教室の夏期講習では、「1日2~3時間×4日間」というスケジュールで単科講座を開催しているところが多いです。
加えて、これらの単科講座を受講する方は、教室に行く前や後で、家庭学習の時間も確保していることが多いです。
また、幼児教室のなかには、1日10時~18時まで幼児教室でお子さんを預かり、みっちり対策する幼児教室もあります。
※もちろん、お昼ご飯の時間や途中休憩などの休憩は適宜取り入れられています。
それを考えると、夏休み中の1日の勉強時間は、幼児教室での勉強時間も含めて「5時間~6時間」がひとつの目安と言えます。
もちろん、この「5時間~6時間」ずっとペーパーをやり続けるということではありません。
この時間のなかには「スキップ」「ボールつき」など運動テストの対策をしたり、「絵画・制作」などの対策をしたりする時間も含まれています。
ほかにも、公園にいって、他の子どもたちと遊んだり、関わったりすれば、それは行動観察や集団行動の対策になります。
そのため、ペーパーテストだけではなくて、このような他の試験や課題の対策も含めた上で、夏休みは1日「5時間~6時間」くらいはお受験の対策に時間をかけられると良いと思います。
ただ、これはあくまでひとつの目安です。
「1日に解くペーパーの枚数を多ければ多いほど良いとは限らない」のと同じように、対策の時間が長ければ長いほど良いということではありません。
そのため、ご家庭のライフスタイルや幼児教室の有無などによって、柔軟に対応するようにしましょう。
夏休みの1日のスケジュールは?
次に、年長の夏休みの1日のスケジュールについて、いくつかの例をご紹介していきたいと思います。
<Aさん>
6時起床 新聞を取り、お花の水やり メダカのエサやり
洗面後、朝食 ペーパーを5枚ほど
8時~9時 本人のたっての希望で教育テレビ鑑賞
~夏期講習~
※夏期講習がない日は、お昼まで近所の公園で水遊びやボール遊び、鉄棒、買い物に行くことも。
12時 帰宅後 昼食
13時半ごろまで1時間昼寝
14時からペーパー 12~13枚ほど
夕方はお絵かきや、「わくわくさん」に出てきた工作や折り紙。
また教育テレビを見たがるので、少しだけ見せます。
18時 夕食
19時お風呂 絵本を2冊読んだあと、就寝
その他、合宿3日間、講習は8日間、家族旅行4日間。
夏休み以外の日にだいたい一日ペーパーは20枚程度。
<Bさん>
7:30 起床 朝食のお手伝い
9:00 ペーパー20枚、数の問題10問、お話の内容理解2問
お昼後 絵本音読1冊、お絵かき2枚
夕方 ペーパー10枚~20枚
9:00 絵本読み聞かせ後、就寝
巧緻性、運動は出来る時、出来る時間にやります。
お教室がある日はペーパー15枚、絵本音読1冊、就寝前に絵本の読み聞かせ
<Cさん>※家庭学習のみ
7時 起床 朝食のお手伝含む
天気が良い日は公園で虫取りや遊び
9時~12時 ペーパー問題メイン
12時~お昼ご飯
お昼後はテレビ鑑賞、お昼寝
14時~16時 ペーパー、絵画・制作、公園に行くことも
(休憩)
17時~ ペーパー、絵画・制作
18時~ 夕飯、お風呂、
(遊びタイム)
21時~21時半 絵本読み聞かせ後、就寝
夏休みは1日ペーパーを何枚やらせるべき?
年長の夏休みの過ごし方について、保護者の方々から、
「1日何枚ペーパーを解いたほうがいいですか?」
という質問も多く寄せられます。
これに関しても、お子さんの能力や得意・不得意があるので、一概に答えることはできませんし、そもそも「1日何枚解いたらいい」という考え方自体、合っているとは言えません。
また、ペーパーの枚数のノルマに囚われすぎると、子どもがペーパー嫌いになって、結局しっかりとした対策ができないということも…。
それに、問題内容によって、1枚のペーパーを解く時間は異なります。
つまり、簡単な内容であれば1枚解くのに数秒間しかかりませんし、難しい内容であれば1枚に1分以上かかる場合もあるということです。
そのため、よくママ友の間で「◯◯さんは1日50枚やっているらしいわよ」といった噂をよく聞くことがあると思いますが、それを鵜呑みにして、ご自身のお子さんの勉强ペースを乱さないようにすることも大切です。
ただ、親御さんとしては、1日何枚くらいやればいいのか、目安があると気持ち的に少し楽ですよね。
そこで、ここでは、小学校受験を受けるお子さんの1日のペーパーの平均枚数についても解説していきます。
大手幼児教室の「理英会」が調査したところ、以下のような結果が出ました。
このグラフからわかるように、年中の11月~3月に関しては、「10枚未満」の割合が最も多いですが、年長になると「10枚以上」「20枚以上」が多くを占めます。
また、夏休みの夏期講習期になると、1日30枚以上取り組むご家庭も徐々に増えてきます。
そのため、1日に解くペーパーの枚数の目安を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
旅行には行っても大丈夫なの?
年長の夏休みの過ごし方について、保護者の方々から、
「家族旅行などには行ってもいいですか?」
という質問が寄せられることがあります。
もし、4日間~7日間程度の旅行であれば、問題ないと思います。
お子さんもずっと勉强ばかりの夏休みだとつまらないですし、息抜きも必要です。
そのため、短期間の家族旅行であれば行っても良いと思います。
ただ、今はコロナの影響があるため、その点は十分気をつける必要があります。
また、夏休み丸々潰れてしまうような長期間の旅行も年長の夏休みにはやめるようにしましょう。
そして、一番気をつけてほしいのは「旅行先でのケガ」です。
海や川、キャンプなどに行くと、お子さんも楽しくなって危険な行為や遊びをしてしまいやすくなります。
もし、手をけがしたり、体に大きなケガをしてしまったら、帰宅後に試験の対策ができなくなるのはもちろん、最悪の場合、試験を受けられないという事態にもなりかねません。
そのため、旅行先でお子さんがケガをしないように、細心の注意を払ってくださいね。
さいごに
今回は、年長の夏休みの過ごし方や勉强をするにあたってのポイント、1日の勉強時間・スケジュールについて、小学校受験講師の意見も踏まえて解説してきました。
年長の夏休みの過ごし方は、志望校からご縁をいただくためにとても大切です。
そのため、今回解説したことを参考に、ぜひ有意義な夏休みを過ごしてくださいね!
また、夏休みになると、小学校受験に対して焦りや不安を感じる方も出てこられると思います。
そのため、もし、焦りや不安を現時点で感じている場合は、以下の記事もあわせてチェックしてみてくださいね!

この度、小学校受験三つ星ガイド公式インスタグラムを開設しました。
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三つ星ドリルは、イラストも豊富で、基礎的な問題から入試レベルの問題まで用意しているため、特定の単元を強化をしたい方、苦手単元を対策したい方にピッタリです。
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