お受験の基礎

【小学校受験】子どものストレスの原因や改善方法をプロが解説!

小学校受験をするお子さんは、どうしてもストレスがかかりやすいです。

そのため、お受験が近づいてくるにつれて、お子さんにストレスがかかりすぎていないか心配になる親御さんも多いと思います。

小学校受験は、有名私立・国立小学校になればなるほど競争率が激しいため、勉強量が増えます。

それに、親御さんも「お子さんに受かってほしい」と思う気持ちや焦り、不安から、叱ることも多くなります。

そのため、本番が近づくにつれて、どうしてもお子さんにかかるストレスの量は増えていってしまいます。

ただ、お受験をノンストレスで乗り越えるというのは至難の業です。

それは、お子さんだけでなく、親御さんも一緒です。

また、時に泣いたり、悔しがったり、落ち込んだりしながらも、立ちはだかる壁をひとつひとつ乗り越えた先に、ご縁をいただくことができるのもお受験の特徴のひとつと言えるでしょう。

ですが、お子さんのためを思って始めたお受験が、逆にお子さんに大きなストレスを与え、悪影響をもたらしては、本末転倒です。

そこで今回は、お受験対策をする上で、お子さんにかかるストレスを減らす方法について、小学校受験講師の意見を踏まえてわかりやすく解説していきます。

お受験のストレスはどんな形で現れる?

まず、お受験でストレスがかかるとどんな形となってお子さんに悪影響をもたらすのか解説していきます。

幼児期のお子さんにストレスがかかると、次のような症状がみられると言われています。

■”軽度”のストレスを感じている

・爪を噛む
・胃腸の調子が悪くなる(嘔吐や腹痛)
・頭痛
・チック
・落ち着きがなくなる
・寝つきが悪い
・トイレが近い

■”中度”のストレスを感じている

・元気がない
・ぼぉーつとしている
・イライラしやすい
・不安が強くなる
・集中力がなくなる
・甘えが強くなる

■”重度”のストレスを感じている

・不登校、引きこもりになる
・攻撃的な言動が増える
・感情の起伏が激しい
・ゲーム等、好きなことに対する興味が薄くなる
・不眠状態になる

【引用元】【医師監修】子どものストレスチェックと解消法。爪噛みや嘔吐もサインかも

このように、ストレスの度合いによって、お子さんに見られる症状は異なります。

実際、過去に指導したお子さんのなかにも、お受験や他のストレスなどによって、「チックが見られる」「ぼーっとしている」「攻撃的な言動が多くなる」「甘えが強くなる」などの症状が見られました。

また、お受験のストレスと直接関係あるか断定はできませんが、寝つきが悪くなったり、トイレが近くなったり、おもらしをしたりするなどの報告も保護者の方々から寄せられたことがあります。

そのため、まずは現時点で先ほど挙げたような症状が多く見られないかチェックしてみるようにしましょう。

お受験でよくあるストレスの原因は?

次に、お受験でお子さんにストレスを与える原因として、よく挙げられるものをご紹介します。

それは次の5つです。

①工夫のない勉強の仕方になっている

②ほめる回数より叱る回数の方が多い

③お子さんの自由時間が少ない

④睡眠時間を削っている

⑤親御さんの意見だけで進めている

最初にもお伝えしたように、ノンストレスでお受験を乗り越えるのは難しいです。

ただ、過度なストレスがお子さんにかかるのは避けなければなりません。

また、よくお受験でストレスに苦しむお子さんに共通する特徴のなかに上記の5つがあります。

では、①〜⑤のそれぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

①工夫のない勉強の仕方になっている

お子さんがお受験対策でストレスを感じる1つ目の要因は、「勉強が楽しくない、面白くない」ことです。

特に、家庭学習において、ペーパー学習ばかりやらせている場合、それがお子さんのストレスの原因になっていることが多いです。

そもそも幼児期のお子さんは、五感を使ってさまざまなことを学習していきます。

そのため、ペーパー上だけで解かせるというのは本来の幼児期のお子さんの学び方に合っていないということになりますし、実際お子さんにとってもペーパーだけの勉強は苦痛です。

つまり、ペーパーの問題でも、なるべく具体物を使ってお子さんが自分の手を動かして、理解できるように工夫する必要がああるのです。

例えば、立体図形の問題であれば積み木を使って学習してみたり、濃度の問題であればカルピスなどを使ってお子さんの味覚を通じて学習させたみたりすると、理解度がぜんぜん変わってきますし、楽しさやワクワク感もぜんぜん変わってきます。

そのため、可能なかぎり、具体物を使って学習させることも大切です。

②ほめる回数より叱る回数の方が多い

お子さんがお受験対策でストレスを感じる2つ目の要因は、「ほめる回数より叱る回数のほうが多い」ことです。

お受験では、どうしても、お子さんができることより、できないことに目がいってしまいがちなので、叱る回数が多くなってしまいます。

ですが、お子さんがペーパーの問題を解けないときやまちがってしまったときに強く叱ると、お子さんはプレッシャーを感じてしまい、勉強するのが恐くなってしまいます。

さらに、それが悪化すると、自分に自信を持てなかったり、自尊感情が低くなったりしますし、当然ストレスもかかります。

もちろん、お子さんがふざけてやっていたり、よくない態度をとったときに一喝することは大切です。

ただ、勉強の能力や理解度に対して叱ると、勉強を嫌がるようになります、それに伴ってストレスもかかります。

叱るポイントをしっかりと決めるとともに、お子さんのできないことに対しては叱らないことも大切です。

③お子さんの自由時間が少ない

お子さんがお受験対策でストレスを感じる3つ目の要因は、「お子さんの自由時間が少ない」ことです。

お受験をするお子さんは、とにかく毎日習い事やら勉強やらで忙しいことが多いです。

そのため、お子さんが好きなことをする自由時間やホッと一息つく休憩時間が短くて、パンク状態に陥ってしまうことも少なくありません。

そのため、もし毎日毎日習い事や勉強などを詰め込みすぎていて、お子さんがゆっくりする時間がない場合は、積極的に自由時間や休憩時間を作ってあげることも大切です。

お子さんの立場に立ってみたらわかりますが、毎日次から次にやることを言い渡され、それをひたすらやるという生活は、ストレスがかなりかかります。

そのため、時には勉強時間を短くするなどして、お子さんがやりたいこと、楽しめることに時間を使ってあげることも大切です。

④睡眠時間を削っている

お子さんがお受験対策でストレスを感じる4つ目の要因は、「お子さんの睡眠時間を削っている」ことです。

勉強時間を確保するために、お子さんの睡眠時間を削るご家庭も多いですが、これはNGです。

保護者の方によくお伝えするのが、「睡眠も学習過程の一つ」という言葉です。

というのも、私たちは学んだことを寝ている間に定着させます。

実際、昨日までできなかったことが今日になってできたという経験は保護者の方々にもあると思います。

つまり、いくら勉強しても、しっかり睡眠を取らないと学習したことが脳に定着しないということになります。

そのため、睡眠時間をしっかり確保することが大切です。

ちなみに、3歳から5歳のお子さんの適切な睡眠時間は、お昼寝を含めて「11~13時間」とされています。

6歳から13歳までは、「9~13時間」が適切な睡眠時間です。

そのため、3歳から5歳のお子さんは、最低でもお昼寝を含めて11時間、6歳のお子さんでも最低9〜10時間の睡眠は取ることをおすすめします。

もし、勉強時間が足りないのであれば、睡眠時間以外の部分を削ることを強くおすすめします。

⑤親御さんの意見だけで進めている

お子さんがお受験対策でストレスを感じる5つ目の要因は、「親御さんの意見だけで進めている」ことです。

お受験は、「親の受験」とよく言われますが、あくまで受験するのはお子さんご本人です。

また、お受験では、お子さん自身が「その学校へ行きたい」と強く思っているかどうかが大切です。

ですので、例えば親御さんがお子さんの意見を聞いたり、説明をしたりしないで、志望校や勉強メニュー、予定などをすべて決めると、お子さんは納得できず、結果的に不満がある態度を取るようになります。

そうすろと、勉強のモチベーションも上がりませんし、ストレスもかかるため、思うように対策を進めることもできません。

ですので、すべて親御さん主導で進めている場合は、お子さんの声もしっかりと聞き入れることが大切です。

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お子さんのストレスを減らすめの5つの工夫

ここまで解説してきたことを踏まえると、お受験におけるお子さんのストレスを少しでも軽くするためには、次のような工夫が必要になります。

①具体物を使って楽しく勉強する

②1つ叱ったら、3つ褒める

③リラックスできる時間を作る

④睡眠時間を削らない

⑤親子で定期的に話し合う 

これらの工夫をするだけで、勉強の進め方も大きく変わってきますし、お子さんへのストレスも軽減させることができます。

では、①〜⑤について、それぞれもう少し詳しく見ていきましょう。

①具体物を使って楽しく勉強する

勉強をするときは、なるべく具体物を使うようにしましょう。

先ほどもお伝えしたように、 立体図形の問題であれば積み木を使って学習してみたり、濃度の問題であればカルピスなどを使ってお子さんの味覚を通じて学習させたみたりする方法などがあります。

実際、小学校受験のペーパー問題は、100均で売っているグッズで再現できるものが多いです。

そのため、なるべく具体物を使って、お子さんが五感を使って学習できるように工夫することが大切です。

②1つ叱ったら、3つ褒める

お受験対策をしていると、お子さんを叱ってしまうことがあると思います。

おそらくですが、1回も叱らないでお受験を乗り切ることができる親御さんはほとんどいらっしゃらないと思います。

そのため、もし1つ叱ったら、3つ褒めてあげるようにしましょう。

また、勉強を終わる時は、叱って終わりではなく、褒めて終わるようにすることも大切です。

加えて、あらかじめ叱るポイントを決めておくのもおすすめです。

お子さんを叱る時のポイントは次の3つで十分です。

1.注意してもなおふざけるとき

2.イライラして、失礼な言葉遣いや態度を取った時

3.緊張感がなく、ダラダラしているとき

これらの様子が見られたら、叱ることをおすすめします。

一方で、先ほどもお伝えしたように、お子さんが”できない”ことに対して強く叱るのはやめましょう。

お受験で出題される問題は、幼児期のお子さんにとって理解し難いものがたくさんあります。

また、お子さんの気持ちに立ってみれば、一生懸命考えてもわからなかったら、ふてくされたくなりますし、やめたいと思うようにもなります。

ですので、できないことに対してはなるべく叱らないようにしましょう。

③リラックスできる時間を作る

お受験対策が佳境に入っても、お子さんがリラックスできる時間を作ることはとても大事です。

幼児期の子どものお仕事は”遊ぶこと”という言葉があるように、小さいお子さんは遊びの中でさまざまな発見をするのも事実です。

遊ぶ中で小学校受験に出てくる問題を感覚的に理解することも少なくありません。

それに、お子さんは私たち大人とちがって、無意識のうちにストレスを感じます。

また、そもそもストレスというものが何なのかわからないことが多いため、「ストレスがかかっているから休みたい」といようなことを親御さんに伝えることもできません。

ですので、親御さんや我々大人がお子さんの状態を注意深く観察して、ケアすることも大切です。

そのため、最初にご紹介したような症状が見られる場合は、お子さんが羽を伸ばして遊べる時間を作ってあげることも忘れないようにしましょう。

④睡眠時間を削らない

勉強時間が取れないからといって、睡眠時間を削るのはやめましょう。

先ほどもお伝えしたように、睡眠も学習過程のひとつです。

そのため、3歳から5歳のお子さんは、最低でもお昼寝を含めて11時間、6歳のお子さんでも最低9〜10時間の睡眠を確保してあげるようにいしましょう。

⑤親子で定期的に話し合う 

お受験対策をする上で、定期的に親子でコミュニケーションを取ることは大切です。

例えば、

「最近勉強は楽しい?」

「最近勉強が辛いと感じていない?」

などと気にかけてあげるだけでも、親子の関係性は変わってきます。

また、お受験において、次の3つは必ず親子で話し合っておくことをおすすめします。

①お受験したいか

②志望校について

③志望校の魅力

まずは、お受験したいかどうかをお子さんにしっかりと聞いて、意思疎通を図ることが大切です。

お子さんが「お受験したい」という意思がなければ、試験本番までモチベーションを保って走り切ることは難しいです。

そして、志望校について親子で話し合いましょう。

ちなみに、志望校の選定は親子でぶつかりやすい問題のひとつです。

例えば、いくつかの学校説明会や学校見学会に親子で行ったとき、親御さんが良いと思った小学校とお子さんが気に入った小学校は必ずしも一致するとは限りません。

また、親子で意見が割れると、相手が子どもということもあって、親御さんの意見が通りやすいです。

ただ、その瞬間から、そのお受験の主役はお子さんから親御さんに変わってしまいます。

そして、お子さんは「勉強をやらせている」と感じてしまうようになりやすいです。

そのため、心当たりがある場合は、もう一度お子さんに行きたい小学校について聞いてみることを強くおすすめします。

そして、それと合わせて、志望校に入学した後の魅力などについて話し合うことも大切です。

また、志望校へのモチベーションを高めるために、学校見学などにも積極的に参加することをおすすめします。

そうすることで、お子さんの入学後の楽しみやワクワク感を増やして、モチベーションアップにつなげることができます。

そのため、親子でお受験に対する気持ちを話し合うことも忘れないようにしましょう。

さいごに

今回は、お受験対策をする上で、お子さんにかかるストレスを減らす方法について、小学校受験講師の意見を踏まえて解説してきました。

お受験をするお子さんは、そうでないお子さんに比べてどうしてもストレスがかかってしまいやすいです。

ただ、ある程度のストレスを乗り越える力もお受験では必要だと個人的には思います。

ですが、過度なストレスはお子さんにとって”毒”です。

そのため、お子さんのストレスをご心配されている親御さんは今回ご紹介したポイントを参考になさってみてくださいね!

また、お受験はお子さんだけでなく、お母様やお父様にもストレスがかかります。

親御さんがストレスをためている状態で勉強を教えると、お子さんに八つ当たりしてしまうことも多々あります。

そのため、今現在、すでにお受験に対してのストレスを抱えているという親御さんは、以下の記事もあわせて読んでみてくださいね。

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