小学校受験のペーパー課題で頻出する単元のひとつに、「理科的常識」があります。
これは、幼児期のお子さんでも学習しておきたい、基礎的な理科に関する常識を問う問題です。
また、私立小学校だけでなく、国立小学校でも出題されることが多く、その範囲も多岐にわたるため、早いうちから対策する必要があります。
加えて、理科的常識は、語幹を刺激するような学習を促したり、具体物を使って丁寧に教えることもポイントになります。
そこで今回は、小学校受験における「理科的常識」で覚えておくべき単元や教え方、オススメの問題集について、小学校受験講師が解説していきます。
目次
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理科的常識で出題されやすい分野一覧
小学校受験の理科的常識が出題されやすい分野は主に次の3つです。
1.生き物
2.植物
3.自然・科学
では、それぞれでどんな内容が出題されやすいのか詳しく見ていきましょう。
1.生き物
1つ目は、生き物に関する問題です。
生き物に関する問題では、次のような内容が出題されやすいです。
・海で生きている代表的な生き物
・川や池(淡水)で生きる代表的な生き物
・卵で生まれる生き物
※卵からどのように育つかも問われる。
・赤ちゃんで生まれる生き物(哺乳類)
・冬眠する生き物
・親子関係
・昆虫の仲間
例)蜘蛛は昆虫か(正解:昆虫ではない)
・鳥の仲間
例)ペンギンは鳥類?(正解:鳥類)
・数え方(頭、匹、羽)
・生き物の頭と足の一致 (線で結ぶ)
このように、小学校受験では、生き物に関する幅広い知識が問われることがあります。
そのため、日頃から動物園や水族館に連れて行ったり、図鑑などを使って、丁寧に学習することがポイントです。
2.植物
2つ目は、植物に関する問題です。
植物に関する問題では、次のような内容が出題されやすいです。
・それぞれの植物の花と葉の一致(線で結ぶ問題)
・種から花になる植物
例)ひまわり、朝顔、コスモスなど
・球根から花になる植物
例)ゆり、チューリップ、コスモスなど
・植物の育ち方(順番に並べる問題)
・土の上で育つ植物(実を食べる物)
例)トマト、キャベツ、レタスなど
・土の中で育つ植物(根っこを食べる物)
例)にんじん、大根、玉ねぎなど
このように、植物においても、広い範囲の知識が必要になります。
そのため、植物図鑑だけでなく、植物園やお花屋さんに行ったり、トマト栽培などを行ってみたりすることも大切です。
3.自然・科学
3つ目は、自然・科学に関する問題です。
自然・科学では、次のような内容が出題されやすいです。
・光(太陽)と影
例)どの方向に影が映るのか、光と影の動き、影の大きさ
・風向き
例)どの方向から吹いているか、風の方向と進む向き
・水に浮くものと沈むもの
・磁石につくものとつかないもの
・高さとスピード
・重さと加速度
・鏡に関する問題
・甘さや濃度、水の量に関する問題
このように、自然・科学でも小学生で習うような基礎的な問題が出題されることがあります。
また、このような問題では、具体物を使って実際に目の前で見せたげることがポイントになります。
その分、用意しなければならないアイテムも多くなるため、早いうちから準備して、丁寧に教えることがポイントになります。
理科的常識を教える時のポイント
理科的常識をお子さんに教える時には、主に次の3つの点がポイントになります。
1.五感を刺激する学習を意識する
2.図鑑を日常的に活用する
3.問題集を活用して学習する
では、1~3について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.五感を刺激する学習を意識する
理科的常識を幼児期のお子さんに教える時は、「楽しく」「一緒に」「わかりやすく」の3つが大切です。
そのため、理科的常識を教える時は、五感を刺激した学習を意識することが大切です。
例えば、次のような学習方法があります。
【生き物に関する学習】
・動物園や水族館に行く
・昆虫を捕まえたり、飼育したりする
【植物に関する学習】
・お花屋さんやお花畑に行く
・植物園に行く
・トマト栽培などをする
・芋掘り体験などをする
【自然・科学に関する学習】
・具体物を使っての学習(自然環境を含む)
このように、理科的常識は、五感を刺激した学習をしやすい単元でもあります。
そのため、最初からペーパー上で解くのではなく、まずはお子さんの五感を刺激できるような学習方法で対策していくことが必要です。
2.図鑑を日常的に活用する
理科的常識を学習する時は、日常的に図鑑を活用することが大切です。
実際、小学校受験の対策の一環として、図鑑を開く習慣を身に付けさせているご家庭は多いです。
また、図鑑は辞典と同じで、何かを調べた時に、それ以外の情報も一緒に入ってくるため、図鑑を開くことを習慣化することで、いろいろな知識を増やすことができます。
そのため、まだ図鑑を活用されていない方は、特定の分野だけでも構わないので、図鑑を日常生活のなかで活用する習慣を身につけさせるようにしましょう。
3.問題集を活用して学習する
3つ目は、問題集を活用して学習することです。
理科的常識を全部網羅しようと思うと、やらなければならないことば膨大になります。
そのため、理科的常識を教える時は、受験用の問題集を親御さんがあらかじめチェックして、その問題集に収録されているものから学習していくことをおすすめします。
たしかに、小学校受験の理科的常識は広い範囲から出題されますが、そこまで深い知識が求められているわけではありません。
ですので、基本的に小学校受験の問題集や志望校の過去問をチェックして、そこで出題される範囲を学習すると効率的に対策できてよいでしょう。
「理科的常識」対策にオススメの問題集
以下では、「理科的常識」対策におすすめの問題集や教材をご紹介します。
そのため、理科的常識の対策をしたい方、実践問題に取り組みたい方は、以下でご紹介する問題集を使ってみてくださいね!
三つ星ドリル「仲間分け・仲間探し 基礎・応用編」
「小学校受験三つ星ドリル」は、分野別の家庭学習用ドリルです。
『仲間分け・仲間探し 基礎・応用編』では、基礎的な問題から入試レベルを意識した応用問題まで多数収録しています。
また、複数の問題パターンを用意しているため、さまざまな入試問題に対応する力を養うこともできます。
さらに、ダウンロード形式のPDFデータとなっているため、冊子タイプの問題集と違って、印刷すれば何回でも復習可能となっております。
そのため、「仲間分け・仲間探し」の単元を強化したい方、家庭学習で動物や植物などに関する知識を増やしたい方にはピッタリの教材となっています。
【商品名】
小学校受験三つ星ドリル「仲間分け・仲間探し 基礎・応用編」
【価格】
880円(税込)
【形式】
PDFデータ(DL形式)
ばっちりくんドリル「理科的常識」シリーズ
『ばっちりくんドリル』は、小学校受験の幼児教室「理英会」の分野別単科ゼミで使用しているテキストを、家庭学習用に発展させたドリルです。
「理科的常識」シリーズでは、「生き物」「植物」「自然・科学」の3つがあり、それぞれ基礎的な問題から応用問題まで載っているため、特にこの単元を強化したい方にはピッタリの問題集です。
また、問題の図や回答欄も大きいため、お子さんが使いやすい形式になっているのも特長のひとつです。
生き物 基礎編 | 770円
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生き物 応用編 | 770円
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植物 基礎編 | 770円
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植物 応用編 | 770円
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自然・科学 基礎編 | 770円
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自然・科学 応用編 | 770円
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ひとりでとっくん「りかてきじょうしき」
『ひとりでとっくん100』は、小学校受験・幼児教育の教室で有名な「こぐま会」が出版している単元別ドリルです。
学習の系統性や難易度を考え、一つの学習テーマにつき30枚ずつのペーパーにまとめた単元別の問題集になっています。
また、「りかてきじょうしき」では、基礎から応用問レベルの問題が多数掲載されているため、理科的常識の対策をしたい方にはピッタリです。
りかてきじょうしき1 | 660円
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りかてきじょうしき2 |
660円
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かがくのれんしゅうちょう
こちらの教材は、小学校受験の「理科的常識」分野と、小学校低学年「生活科」の教科書に出てくる内容から問題を作成されています。
また、植物・動物などはすべて、写真でなくイラストを使用しているため、お子さんにとって見やすいだけではなく、全体のすがたを理解しやすくなっています。
加えて、理科的な内容が苦手な親御さんでも、お子さんと一緒になって楽しく考えられるような5つのジャンルの「科学」を取り上げているのも魅力のひとつです。
【商品名】
身近な自然と「理科」が好きになる かがくのれんしゅうちょう (学研の頭脳開発)
【価格】
825円
さいごに
今回は、小学校受験における「理科的常識」で覚えておくべき単元や教え方、オススメの問題集について、小学校受験講師が解説してきました。
理科的常識問題は、深い知識が求められるわけではありませんが、幅広い範囲から出題されます。
また、五感を刺激する学習や具体物を使った学習も大切になります。
そのため、理科的常識の対策をしたい方は、今回解説したことを参考にしてみてくださいね!
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